スロージョギングは、運動が苦手、走るのはきつい運動だと思って敬遠されている方にも、膝や腰への負担を低くして楽しくジョギングを始められる走り方です。
ベテランの市民ランナーの方でも、足に負担がかからないフォアフットのフォームを身につけるのにもってこいです。
スロージョギングのフォームやコツについては、スロージョギングのススメを参考にしてください。ここでは、スロージョギングで膝や腰に負担をかけない走り方として重要な180ピッチで走ることに焦点を当てます。
SJメイトの路面表示を使いながら足の運びや歩幅の感覚を掴んでいきましょう。
※Mets:運動の強さをはかる単位。体重1kgあたりの1分間の酸素摂取量
ベーシックゾーン 180ピッチとフォワフットに慣れる
180ピッチというのは、1分間に180歩で走るということです。はじめは少しせわしなくキツイと感じられるかもしれません。でも、一歩一歩を小刻みにつくことで膝にかかるひねりの負担を軽減します。先ずは、その場足踏みで15秒間に45歩のピッチに慣れましょう。足踏みならば、そんなにキツイとは感じないはずです。
それに、足踏みだとカカトを着地せずに指の付け根で着地していますね。これがフォワフット(足の前方で着地する走り方)です。
15秒間に45歩の感覚を習得したら、4歩で1カウントとして45を数えます。ややゆっくり目の45を数えればこれがおよそ1分になります。これが、1分間に180歩のピッチです。
さて、足踏みからやや身体を前に倒してちょっと前に足を踏み出しましょう。
足を着く位置は、体の重心の真下の感覚です。最初は靴の半分以下、20cmぐらいの小さい歩幅で足の指の付け根で地面を感じてください。
これで、1分間180歩
到達するのが36mのサインです。小刻みですがスピードは歩いている人より遅いです。息が切れましたか、まだまだ大丈夫ですか?
先ずは軽く、靴の長さほど、20cmほどの歩幅で、カカトで着地しないように重心の真下に足を着く感覚で指の付け根で地面を感じながら走ってください。
1分間に進む距離は、36mのサインから40m付近になっているはずです。これでも、ゆっくり歩くより遅いスピードです。
これで、180ピッチとフォアフットのフォームの感覚を体感できたと思います。この軽いジョギングの感覚を保ったまま少し長く走ってみてください。はやいピッチに慣れないうちは息が上がるかもしれません。そんな時は、無理せず歩きましょう。歩いたり、スロージョギングしたり、一緒に運動する人がいればおしゃべりしながらからだを動かすことを楽しんでください。
走り方に慣れてきたら、ニコニコペースで楽な歩幅で走りましょう。運動を続けているうちに自然と歩幅が伸びて
きます。意識して歩幅を広げる必要はありません。
1分間で67m進むようになれば時速にして4km/時、ほぼ歩くスピードです。はじめての方もジョギングすることにも慣れてきたと思います。
ヘルシーゾーン
スロージョギングに慣れてくると徐々に体力が付きそれにともないニコニコペースも上がってきます。一つの目安として連続して1時間、ニコニコペースで分速100m/分のスロージョギングを1週間に2~3回できる様になれば、フルマラソンも夢ではない基礎体力は付いています。
(100m/分は、時速にして6km/時 1kmを10分で走るスピードです。フルマラソン42.195kmを7時間1分で走ることになります。)